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*マリクロ|電子書籍総合出版社 作家ブログ*
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石田衣良(いしだいら 1960年3月28日‐)
小説家
代表作に、『池袋ウエストゲートパークシリーズ』、『4TEEN』など。
小説は、上手く誤魔化さないといけないんですよ。
きっちり、ぎゅーって書くところと、本当にポツっとだけ買いて余白を残しておいて、想像してもらう…そのバランスが上手く取れると、作品としては大きな嘘が本当のことになるんですね。
その時(余白を残す時)にはね、本当はなるべく具体的な“物(ぶつ)”があるといいんです。
それこそ、例の(未だ見つかっていない卑弥呼が魏の皇帝から与えられたという)金印だったりする…イメージが強いものを置いて、そこの周りに「これは何だろう?」と想像させたうえで、歴史的にはこうだっていうのを、こっちで固めておくんですね。
そうすると大きな嘘で、“ジャカルタに卑弥呼がいた”みたいな話になるわけです。
(NHK『知恵泉』より)
ロビン・ギブ(1949年12月22日‐2012年5月20日)
シンガーソングライター
兄弟であるバリー・ギブ、モーリス・ギブと「ビージーズ」を結成後、数々のヒット曲を世に送り出す。
代表曲に、映画『小さな恋のメロディ』のテーマ曲『メロディ・フェア』(1969年)、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の劇中曲『ステイン・アライブ』(1978年)、『愛はきらめきの中に』(1977年)など。
僕も(双子の兄の)バリーも、どうしようもないロマンティストなんだ。
僕らの歌詞を読めばわかるだろう?
僕らは他の男なら絶対に書きそうにない歌詞を書く。
自分の感情をストレートに出すんだ。
だからこそ、今も聴かれているんだろう。
僕らにとって、いい音楽と悪い音楽の2種類しかない。
僕らの曲は今でもラジオでかかる。
だから、僕らの音楽は僕らの自慢なんだ。
僕らは良いアルバムを作ったという評価だ。
僕らは真剣に曲を作り続けてきた。
時代を超えて聴き継がれる曲を作ろうと、いつもがんばってきたんだ。
映画のために書き下ろした曲なんてない。
僕らはいつも、次の世代にも聴き継がれるいいアルバムを作ろうとがんばってきただけだ。
(BS-TBS『Song to Soul』より)
山口桂(やまぐちかつら 1963年‐)
オークションスペシャリスト
250年の歴史を誇る、世界最大のオークションハウスであるクリスティーズの東洋美術部門の統括者。
世界中から価値あるものだけを集め、オークションに出品する美術品の目利き。
果報は、“動いて”待て。
何しろ情報が命なんですよ、この仕事は。
高額作品はやっぱり、いろんな意味でコンフィデンシャル(極秘)な部分が非常に多くて。
その中で、やっぱり本当に良いものが動きそうだとかっていう話は、それなりの人しか知らない情報である。
だから、仕事がなくても人に会うわけ。
そこに、いろんなチャンスが…「そういえばさ」みたいな話が意外とあって、そういうものをキャッチしていく。
たとえば、お茶碗でも、いい箱に入ってると何となくよく見えるけど、じつは“へっぽこ茶碗”だったりするわけですよ。
それはなぜならば、そういうふうな悪いことを考える人がいるわけ。
へっぽこ茶碗に、どっかのいい箱つけてね、売れば、何となくよく見える。
(しかし)どんなに貧しい箱に入っていても、「おぉ、これは!」って、やっぱりわからないといけないじゃないですか。
そこに僕の仕事は尽きるよね、偽物を売るわけにはいかないからね。
金の問題じゃないと思います、この話は。
すごい大金持ちの個人がいて、「僕が買いますよ」と、だけど買った物は俺の好きにする、みたいな人には僕は絶対に持って行かないもんね、それは売れるとしても。
必ずいいところ(買い手)を見つけるのが仕事。
僕がやってるアンティーク(古美術品)は、やっぱり100年、1000年と人の手から手へ渡ってるわけでしょ。
その中の、ほんと一時期、ほんの1回、ちょっとパッと橋渡しをするだけなんですけど、それをちゃんとしたところに納めるっていう使命感みたいなのもあるし。
後世に残す…なんていうか、一助をするということですよ。
日本美術品だから日本人がわかるなんていうのはね、妄想でしか過ぎない。
いや、俺が日本人だっていうんだったら、もっとやっぱり勉強しなきゃダメだなって思いましたよね。
それぐらい日本のことを学んだり、やってる人は外国にいるってことですよ。
(プロフェッショナルとは)ビジネスの最大の、なんて言うかな、いいチャンスっていうのは、人づきあいとか、ご縁とかっていうとこからね、それを大事にすることによって、やっぱりいい仕事ができると思うんで、うん。
人を大事にすることができて、そこからいいビジネスを作れる人のことですかね。
(NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』より)
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