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表現者の流儀 #151 ブノワ・マンデルブロ

ブノワ・マンデルブロ(19241120日‐20101014日)

ポーランド・ワルシャ生まれの数学者、経済学者

 

海岸線や血管の分岐構造、樹木の枝分かれのように、どれだけ拡大しても同じように複雑に入り組んだ形状が無限に現れ、部分が全体と自己相似になっている図形を数学的に理論化し、幾何学の概念としてフラクタルを導入したことで知られる。

 

 

無限の不思議は、単純な法則から生み出され、終わりなく繰り返すものなのです。

 

NHK『スーパープレゼンテーション』より)

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表現者の流儀 #150 正岡子規

正岡子規(まさおかしき 18671014日‐1902919日)

俳人、歌人

 

代表作に、『歌よみに与ふる書』、『墨汁一滴』、『病床六尺』など。

 

 

印象明瞭な風景を描くには自分の夢や思いではなくて、なるべく客観的に小さく、ささやかなことを材料とした方が絶対にいい。

 

(『明治二十九年の俳句界』より)

 

 

草花の一枝を枕元に置いて、それを正直に写生して居ると、造化の秘密が段々分かって来るやうな気がする。

或る絵具と或る絵具とを合わせて草花を画く。

それでもまだ思ふやうな色が出ないと、また他の絵具をなすつてみる。

神様が草花を染める時も、やはりこんなに工夫して楽しんで居るのであらうか。

 

(『病床六尺』より)

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表現者の流儀 #149 ゴットフリート・ライプニッツ

ゴットフリート・ライプニッツ(164671日‐17161114日)

哲学者、数学者、政治家、外交官

 

ドイツ・ライプツィヒに生まれる。

微積分法の発見者の1人で、微積分法を学問として確立した。

 

 

音楽とは数を数えることだ。

でも、人々はそこに無自覚によろこびを感じる。

 

NHK『白熱教室海外版 オックスフォード白熱教室』より)

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表現者の流儀 #148 ル・コルビュジエ

ル・コルビュジエ(1887106日‐1965827日)

建築家

 

スイスで生まれ、主にフランスで活躍。

近代建築の巨匠とも呼ばれる。

フィボナッチ数列や黄金比を建築に取り入れたことでも知られる。

 

リズムというのは、誰にとっても明らかなもので、それぞれの関係も明確だ。

リズムとは人間活動のまさに根幹である。

それは、老いも若きも学者も、すべての人に響く。

黄金比もまた、それに似ている。

 

NHK『白熱教室海外版 オックスフォード白熱教室』より)

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表現者の流儀 #147 吉本ばなな

吉本ばなな(よしもとばなな 1964724日‐)

小説家

 

代表作に、『キッチン』、『TUGUMI』、『アムリタ』、『不倫と南米』、『アルゼンチンババア』など。

 

 

私って、ほんとに(小説の題材を)「取りにいかない女」なんですよ。

だから、放っとくと、だんだん、じわじわ、こう素材が寄ってくるんですね。

それで、これはもう書けっていうことなんだろうなと思って、やっと立ち上がるみたいな。

 

 

(登場人物は)大体、いろんな人を足したような人で、何よりも主人公の人は言いたいことがあって言いに来たわけですよ、私のところに。

なんか、言いに来るんですよ、「こういうことがあって、こうしたんだよ」、「なんで、こうだろうね?」みたいな。

それで、その訴えかけが…まぁ3人ぐらいになってきたら、ちょっとこれはもう、ほんとに書かなきゃなと思って、重い腰を上げて書き始めるんだけど、あの…(登場人物は)私とは違うから、私じゃないので、何でこの人ここで、こんなことするんだろうね? っていうときなんかには、「何でこんなことするの?」って訊いてみて、そうすると、「これこれこうだからだよ」っていう理解不可能な理由とかを言ってきて、それを翻訳するのが、まぁ私の仕事、うん。

私も、なんでこんな書き方になったのかわからないんですけど…たぶん初めからでしょうね。

それで初めは自分が作ってると思って、けっこう思いあがってたんですけど、「私が作ってる人物だから、私が動かしてやる」みたいに思ってたんだけど、動いてくれないから。

なんか、それでよく、もっと詩的な言い回しで「勝手に登場人物が動き出したんです」みたいな話があるけど、そういうのは全然なくって、むしろ、もっと向こうが強い感じ? なんか、ぐいぐい来る感じなの、こう訴えかけをしてきて、それに私がまぁ、聞いてあげるみたいな、そういうことのほうが多いです。

 

 

よく、「どうして、銀行に勤めて、横領してしまって苦しむ話とか、そういう現実的な話がないんだよ」って言われるんですけど、私にとっては現実のそういう事件よりも、その奥にあった心の動きが気になる。

「なんで横領なんかしちゃったんだろうね」っていうふうに訊いたら、みんなの物語は、お金が欲しかったとか、彼に振り向いて欲しかったとかじゃなくって、意外にもっと深い流れの中で、そういう事件って起きていると思うんですよ。

だから私は、その深いほうの流れだけを書きたいなと思って。

 

 

小説は、なんか旬みたいなものがあるから、大体、向こうの(登場人物)の訴えかけによって書き始めるわけで、5年とかかかると全員どこかに行っちゃうじゃないですか、そのプロジェクトに関わった中の人たちが…小説の中の人たちが、どっか行っちゃわないうちに書かなきゃっていうのはあって…それだけですかね、気をつけてることは。

(小説の中の人に)「もう遅いよ」と言われるときが、たまにあります。

それで、自分としては、いい形にしたいから時間をかけたんだけどな、と思うんだけど、その人たちは容赦なく「ちょっと遅いんだよ」みたいな。

どちらかというと、(書いていくのは)インタビュー形式。

 

 

(書いているときは頭の中に絵を)浮かべてるんです、しかも映像なの。

「私はもう見たからいいや」ぐらいの状態にあります、本人は。

(色つきの)映像を精一杯、書きとっている感じ? 主人公とかも、みんな顔が決まってるし、服装も決まってるし。

どういうところに買い物に行くかとか、家の中とかも全部決まってて、一人映画監督みたいな状態になっているから…私はもう見終わってるのを、後からみんなが取ってくれて、「ほんと、すみません」みたいな感じ。

 

 

本を開いたときのリズムのつけ方は、すごく気をつけていて、そのリズムが合わない人は、もうたぶん私の小説が合わないから、合う人にしか向けてないっていうのが、ちょっと申し訳ないところなんだけど、生理的に嫌なリズムってあるんです。

もうなんて言ったらいいんだろう…そこはすごい大事にしていて。

(編集者に)よく直されるんですよね、「“そして”はここにないほうがいいのでは?」とか赤い字で書いてあるんだけど、「これはリズムだから崩せない」っていう言い方で、やっぱり直さないでおくことは多いです。

 

 

(小説で)結局、何が言いたいかっていうと、みんなもう全部生きてほしいっていう、命の、その人その人の個性とか命とか、持ってるもの全部使い切ってから死んでほしいなっていうのが私のつねに願いで、いつも私は半分ぐらい以上…パーセンテージで70%ぐらいは生きている人に向けて書いていて、30%ぐらい死んだ人に向けて、あの…供養というか、そういう気持ちで書いてるんだけど、現実のことを現実のように書ける人は他にたくさんいるので、そうじゃない、自分は寓話を書いてるんだっていうのをつねに言い聞かせています。

 

 

私はやはり、子供のときとかに本と一緒に寝てるくらい本が好きだったから、本と寝て幸せと思ってたから、私の本もいつか誰かにとってそうなれるんじゃないかなって思ってたんです。

たぶん海外でも、まったく同じように、ちょっと今日はさみしいし、友達と話しても話が通じないし、家の中の状況は悪いし、何かそばにいてほしいと思ったときに私の本を置いてくれてる人がいるんじゃないかなって思ってるし、実際にいるので、すごくありがたいです。

だから、全員に「読んでくれよ」っていうんじゃなくて、何かちょっとしたときに、ちょっと一緒にいられたらって。

 

 

書くことに関しては、もう本当に何もなくてもできますね、鼻くそほじっててもできる。もうだって(子供に)乳をやりながらとか、ウエートレスしながらとか書いてましたからね。

あのー、どっちかっていうと“書くマシーン”みたいになってるから、そうやって育ってきちゃったから、書くってことからしか物が見られない。

そうやって考えてみると、その部分はどんどん極まっていくんだけど、ま、他のことができない、何もできないみたいな、(そして)今に至る。

 

 

やっぱりガクッと弱るんですよね、出産するといきなり一人分奪われたなみたいな感じで。

いつも貧血だし、もう大変だし、それでけっこう、こんなに弱っていいのかってぐらい弱ったんだけど、何かが補うんですよね不思議と、気力だけじゃない何か。

たとえば天候だとか、子供が思わぬときにすごくスヤスヤ寝てくれたりだとか、なんかね、何かがいつも補ってくれてるって感じがして、世の中に対する信頼度が増しました。

なんか、この世というものに対して、「なんだ、意外になんとかなるじゃん」みたいな。

困ったら、自分でなんとかしなきゃいけないときが来るだろうみたいな感じに思ってたら、意外に適当にやってると、なんか適当に、「あんぱん買ってきたよ」みたいな人が来たりとか、「あぁ、なんか用意しなきゃ」と思ってたら来たりとか、「なんだ、なんとかなるじゃん」て、そういうふうに思った。

より切羽詰まったから、よりありがたく思えるようになったってことじゃないの。

前から本当はあったんだろうけど、私はあまり気づいてなかったなぁって思うようになった気がする。

何よりも、嫌いな人っていうのがいなくなりましたね、子供が生まれたら。

なんか、こんなに手間をかけないと人間って育たないんだと思ったら、「この人にも誰かがこうやったんだ」と思ったら、ほんとリアルに嫌いな人がいなくなりました。

それで、リアルに嫌いな人がいなくなったら、逆に「なんだ、このやろう」とか言えるようになりました。

前は本当にどうでもいいっていうか、子供ができる前はそうじゃなかったです。

だから、ちゃんと嫌なことは嫌だとか、はっきり言えるようになったり、前は人間に対してもう少し距離を持ってたんだなぁって。

だから、簡単に人を小説の中で殺したり、前はもっとできてたので、そういうダイナミズムが減ったといえば減ったんだけど、私にとってはいい変化だったなと思ってます。

 

 

50歳になったら鏡に映ってる自分の中に70歳の自分が、ちょっとわかるようになってきた。

「こういうふうにおばあさんになるんだ」と思って、それって、すごいしょげることだと思ってたら意外にそうでもなくって、「それまでに案外、時間あるじゃん」っていうふうに思えて、すごいびっくりしました。

もう、落ち込む一方だと思ってたから、周りの話を聞くに、(でも)なんか、全然違った。

あと、やっぱり親を看取ったっていうのが大きくって、親が死んでいく過程を見ている間に、たぶん自分も1回死んだんだと思うんです、何かが。

そして、はっと気がついたら、あれ? まだ自分50歳で、「まだ、いけるんじゃん」みたいな、「やったぁ」みたいな感じになっちゃって、親には悪いんですけど、もう十分悲しんだあとで、急にそういうときが訪れて、「よくできてるんだなぁ人間って」、立ち直るとかいうんじゃなくって、生まれ変わったぐらいの。

私もでも今思っても、楽しい体験ではもちろんなかったけど、なんかその合間合間に、キラキラと楽しいことがあって、意外にもつようにできてんなみたいな、息継ぎみたいなのがあるんですよね。

本当に世の中って上手くできてるなぁって、気づかないのは人間の傲慢だとさえ思いました。

 

 

やっぱり時代が求めてるものなんでしょうね。

私も、なんかすごい悲しい話ばっかり書いているときがあって、そういうときって自分が悲しいんじゃなくって時代が悲しいんだなぁって。

あんまり出かけたりしないし、世の中のこと見てないつもりなのに何かが伝わってくるんだろうね。

電車に乗ったときのみんなの顔とか…その中で何かがキラッとしてると、「あ、こういうのが今から何かを救っていくんだ」と思ったり…。

 

NHKSWITCHインタビュー 達人達』より)

 

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表現者の流儀 #146 ジョン・アーヴィング

ジョン・アーヴィング(194232日‐)

アメリカの小説家

 

代表作に、『ガープの世界』、『ホテル・ニューハンプシャー』、『サイダーハウス・ルール』など。

 

 

あのね、作家にとっていちばん大事なのは、読者にメインラインをヒットすることなんだ。

言葉はちょっと悪いけどね。

 

※メインライン:ドラッグを静脈に注射する意から、相手をアディクト(ドラッグ中毒者、ジャンキー)にするという意味のスラング。

 

(村上春樹『職業としての小説家』より)

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