2021.10.31 Sunday
スポンサーサイト
at , スポンサードリンク, -
-, -, - -
2014.09.28 Sunday
どこで書くか?書く場所とは?
今年の春頃、ある原稿がどうにも書けなくて、苦しんだ。
どこで書くか? 居間でしょ……
というわけで、書斎などという大層なものはないので、
普段はリビングのテーブルで書いているが、
この時ばかりは、書き場所を求めて、ソファに座って書いたり、
妻の机に移動したり、家中を転々とした。
おまけに腰痛がひどくて、横になっても痛みと痺れがとれない。
なんとか、自分の感情と身体をだましながら、
最終的には、なぜか子供部屋の長男Yの机で書くことに落ち着いた。
そこが最適というわけではなく、どうにか落ち着いた、
というだけのことだったのだけれど。
売れない頃のスティーブン・キングは、
キッチンの一角だったか、洗濯機の横の狭いスペースだったかで、
せっせと原稿を書いていたという。
そこがよかったわけではなく、仕方なくということだったのだろが、
そこでしか書けない文章というのも、あるかもしれない。
小説『ルーツ』で有名な、
アメリカの黒人作家、アレックス・ヘイリーは、
若い頃、軍で船に乗っていたとき、他の隊員のラブレターの代筆をして、
小遣いを稼いでいたらしい。
だからかどうかはわからないが、物書きになってからも、
船に乗ると筆が乗ったという。
ヘミングウェイは、スペイン内戦や第一次世界大戦で戦地に行き、
その経験を元に、『誰がために鐘は鳴る』や『武器よさらば』
などを書いたそうだが、銃弾や爆弾が飛び交う中でも、
タイプライターを打ち続けたという。
そうした状況でしか書けない文章もあるだろう。
そのうち、書斎というか、自分だけの場所も欲しいとも思うが、
理想的には、どこででも書けるようになりたい。
道具さえあれば、どこででも仕事ができるのは、
物書きの魅力のひとつなのだから。
結局、書く場所なんてものは、
どこでも、その人が書きやすい場所で書けばいいだけの話だが、
仕事としては、やはり書き続けることが大切で、
そのためには規則正しい習慣、そして、健康な肉体が重要だ。
村上春樹さんは、折に触れて、
自分の規則正しい執筆活動ぶりと、
水泳やマラソンを日課にしているようなことを発言しているが、
それはなぜかということは、
自分が歳を重ねるごとに身をもって感じる。
書くために、ここではないどこかに魂を移動させては、
また帰ってくる。
この作業を繰り返すには、心も身体もバランスが大切だ。
あっちの世界と、こっちの世界を行き来するためにも、
この世で与えられた自分の肉体と精神は、
メンテナンスしながら大切に使わないと、
とても書き続けることはできない。
そもそも、肉体がなければ、この世では存在できないのだし。
太宰治も毎朝、妻の手作り弁当を持って仕事場に行き、
午後の3時、4時にはピタッと仕事を止めて、
行きつけの鰻屋で一杯やるような、
規則正しい生活をしていた頃もあったそうだが、
魂と体が、自分ともうひとりの自分が、
分離したままで、せっかちにあの世に行ってしまった。
結局、書き続ける場所は、自分のこの肉体で、
魂の乗り物である、この肉体は大事に使っていく。
そんな当たり前のことに、ようやく最近、気づいた。
at 17:23, maricro15, -
-, -, - -
2014.09.07 Sunday
「自分」って何? 誰?
「自分」って何だ? そして、誰だこれは?
考えてもわからない。
パズルのように断片を組み合わせると、見えてくるだろうか?
この世の最期の「走馬灯」を見るときに、わかるのだろうか?
わからない。
みんな、自分がわからないから生きていこうとするのだろうか?
自分では、自分のことがよくわからないから、
自分以外の人の「自分」からヒントを得ようかと思って、
いろいろな人の「自分」を集めてみた。
「負けたくない、自分に」(羽生結弦/フィギュアスケーター)
「根本的な才能とは、自分に何かができると信じることだ」
(ジョン・レノン/ミュージシャン)
「今、自分ががんばれそうなことを積み重ねていくしか、
遠くの目標に近づけない」(イチロー/メジャーリーガー)
「英雄とは、自分ができることをした人だ。
凡人は、自分のできることをせず、
できもしないことをしようとする人だ」(ロマン・ロラン/作家)
「<深海に生きる魚族のように、
自ら燃えなければどこにも光はない>(明石海人/歌人)
真っ暗闇の海の底で、おぼろげながらも自ら光を発して、
ひっそりと息づいている深海魚、このイメージが、長い間、
僕の生きる力となってくれた。
自己を灯火とし、自己を拠りどころとするがよい。
他のものを拠りどころとしてはならない。
真理は自分の中に見つけるものだ」(大島渚/映画監督)
「私の中に私を見てる枝雀がいて、
これが私になかなかOKを出してくれなかったんです」
(桂枝雀/落語家)
「自分以外の人間になりたいと願いながら、
人生を送るのは耐え難いって」
(チャーリー・ブラウン/漫画『ピーナッツ』主人公)
「大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ」
(スナフキン/旅人)
「批判するな、自分自身を批判する前に。
批判するな、批判する覚悟がないなら」
(ボブ・マーリー/ミュージシャン)
「あちこち旅をしてまわっても、自分自身から逃れられるものではない」
(アーネスト・ヘミングウェイ/作家)
さて、これらの「自分」の中に、「自分」はいるだろうか?
at 01:28, maricro15, -
-, -, - -