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*マリクロ|電子書籍総合出版社 作家ブログ*
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このブログでは、僕らが暮らしている“現実”と思っている以外の世界、
たとえば、あの世とか宇宙とか異次元とかパラレルワールドとか、
呼び方はいろいろあるけれど、
そうした世界と“創作”の関係を大きなテーマのひとつとして、
自分勝手に語ったりしている。
だから、取り上げている作家、映画監督、ミュージシャン、アーティスト、
などと呼ばれる人たちは、“あっちの世界”とつながることのできた人たちで、
そんな人種をシャーマンとか巫女とか寄り代などと勝手に呼んでいる。
彼らのような生き方が、いいのか悪いのかわからない。
“売れる”ことで地位と名声と富を得ることが、いいのか悪いのかもわからない。
ただ、そうとしか生きられない人たちが生み出した、
もしくは別世界から降ろしてきた“作品”と呼ばれる“情報”と、
その方法、やり方の中に人間という存在の大きなヒントや真実があると思うから、
それを知りたいのだ。
そしてその情報には、世界的に知られた人でも、街の片隅で耳を澄ませて生きている人でも、
創作を続ける人でも、興味のない人でも、
人間として生まれたからには、何か共通の真実が含まれていると思うのだ。
映画『アマデウス』でモーツァルトが叫ぶ。
「僕は下品な男です。でも、僕の音楽は違います!」
だから、この僕も叫びたいのだ。
「僕は口ばかりの男です。でも、僕の文章は違います!」と。(半分ウソ)
さて、NHKで不定期に放映している番組に、
『アクターズ・スタジオ・インタビュー』がある。
アクターズ・スタジオとはニューヨークにある映画関係者の養成所で、
ジェームズ・ディーン、スティーブ・マックィーン、マーロン・ブランド、
マリリン・モンロー、ロバート・デ・ニーロ、ジャック・ニコルソンなど、
出身者はそうそうたる顔ぶれで、監督や脚本家なども輩出している。
番組は、アクターズ・スタジオに毎回ゲストを呼び、公開インタビューが展開され、
最後に学生たちからの質問にゲストが答えるという形式だ。
たまたま観たときのゲストは俳優のジム・キャリー。
奇行が有名で、躁鬱病だとかなんとか言われている。
人気はあるが、下品だといって嫌う人も多いコメディアン俳優。
世間の評価はそんなところだろうか。
じつは彼の映画は観たことがない。とくに興味もなかったから。
ところが、コメントを聞くと興味深くて、惹かれた。
インタビュアーのジェームズ・リプトンとのやり取り。
「映画『エース・ベンチュラ』の役作りでは、どの程度即興を?」
「山ほど入れた。主役ってものを茶化したかった。
つねに答えを知ってて正しく動く男のエゴをね」
「自分自身のエゴも茶化したいと?」
「そのとおり。時々、わざと傲慢なことを言う。
でも本当は、そんな性格じゃない。エゴを茶化すのが好きなんだ」
いわゆる“ファルス”か。
笑劇、道化芝居とも呼ばれ、ヴォードヴィルショーと並んで、
最も低級なものといわれる。
日本でファルス文学といえば、坂口安吾の小説『風博士』ということになっている。
下品で低俗な笑いの中にこそ、”真実“があるということか。
ちなみにファルスには、“勃起した男根”の意味もある。
インドでは、ヒンドゥーの神・シヴァ。
古代エジプトでは、オシリス神。
番組の最後で、脚本家志望の青年の質問にジムは、こう答えた。
「これまで何かうまくいかなかったとき、どんなことをして、
それを乗り越えましたか?」
「自分なら実現できると、ひたすら信じ込むことだ。
イカれてるようだけど、理にかなっている。
僕らは何かを創り出す者で、すべての思考と発言がその源になるんだ。
君たちの目指す道は最高だ。
もちろん、僕も試練は経験したけど、この仕事は真実を語ることができる。
そこへ君たちは進む。
方法はどうあれ、人間の真実を伝えるんだ。
この真実を語らせてくれるのが脚本家だ。すばらしい仕事だ。
みんなの活躍を祈ってるよ。ありがとう」
自分をひたすら信じ込むことは、理にかなっているという。
試してみる価値がありそうだ。
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