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生命のコード(1)

毎朝、運河を渡って仕事場に行く。

そこに最近、オシドリのつがいが楽しそうに川面を泳いでいる。

体の大きいほうがオスだろう。その後ろを一回り小さな体のメスがついていく。

おそらく人間とオシドリの、つかず離れずの関係がはじまった数千年前から、

変わらない光景が繰り返しプレ−バックされているにちがいない。

 

最近のある統計によると、日本のシングルマザーは1,238,000人いるという。

それが多いのか少ないのか、よくわからないが、

少なくとも、その数以上の子供たちが父親のいない人生を生きている。

欧米では、さらにその数は多いわけで、

今後、そうした子供たちが“父親”というものをどうとらえていくのか、

いずれインタビューして、まとめていきたいと思う。

やはり父親と暮らしたかったというのだろうか、

父親なんていてもいなくても同じだった、というのだろうか

それとも?

 

数年前、アメリカのどこかの動物園で、

メスのトカゲがオスなしで受胎し、卵を産んだというニュースがあったが、

爬虫類あたりから地球の生命体は、次の段階に足を踏み入れたのだろうか。

それが進化なのか退化なのか、わからないが、

誰が受胎に手を貸したのか? という素朴な疑問がわいてくる。

神様かな? 宇宙人かな? いたずら好きな獣医さんかな?

それとも、ダーウィンさんの言う突然変異なのかな?

いずれにしても生命というのは、じつは“自分”以外の何者かに委ねられている、

という、人間サイドから見ると恐ろしく不確かな、それも現実。

 

『新・家系の科学』(コスモトゥーワン)の著者、日本家系研究学会会長の与那嶺正勝氏によると、

家系を調べることで興味深い事実がわかるという。

 

(以下引用)

「私たちの先祖を江戸時代までたどると、三大飢饉のときに必ずぶつかります。 

享保、天明、天保の大飢饉がそれです。

家系図作成のために当時のお墓を調べると、必ず共通している事実に出合います。

それは、一番最初に亡くなっているのが、その家の母親。

そして祖父母が亡くなり、次に父親が死んで、子供たちは何とか生き延びる、

という図式がはっきりと浮かび上がってくるのです。

母親は、最も寒い日に飢えて亡くなっている場合が多いのです。

自分は食べないで、子供たちに食べさせて自分は死んでいくのです。

そのような母親のいる家系でないと、子供は残っていきません。

いま生きている人々、つまり私たちは、

このような試練を乗り越えて生き延びてきた人たちの子孫だということになります。

よく、家系を調べると悪い先祖がいたことがわかったりすると嫌だから……

という人がいますが、いま、私たちが生きているというだけで、

私たちはいい先祖をもっていると自慢していいのです。

特に良い母親に恵まれた家系が残って私たちにつながっているのです」

 

半島の北の国では、最近の飢饉で親が子供を食べている、

というレポートもあるらしいが、もしそれが本当だったとしても、

人間に、その善悪を裁くことはできるのだろうか。

ある古文献によれば、かの孔子さんも諸葛孔明さんも人肉食が大好きで、

孔子さんなどは、とくに子供の肉の塩漬けが大好物だったという話もある。

儒教の祖も、こっそりと。

 

成長促進剤まみれの牛肉、

身動き取れないゲージの中で抗生物質まみれのブロイラーの鶏肉、

遺伝子組み換えまくりの農作物。

そうしたことに驚くほど無関心な人たち。

でもそれが、本当に人体に毒なのか、どうなのか、いつわかるのか?

 

人間と生命の営みを、生と死の物語を、善と悪のデータを、

いつの時代も、誰かが保存して、残して、

そしてまた、いつか誰かが発見して、解析していく。

その一つひとつが、生命のコードとして、

一人ひとりの中に刻まれている。

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at 03:09, maricro15, -

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